2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

IRMSの位置づけ

mas.ciclismo経由で知った、WADAの2006年1月付けの規定 (三菱化学ビーシーエルのサイト]に翻訳が掲載)では、次のようになっている。 信頼性の高い分析方法(IRMS法など)によって外因性由来が証明されていれば、 再調査の必要はなく、その検体には禁止物質…

ドーピングは合理的なのか?

そもそもドーピングのための医学の利用自体が認められない、 というのが前提である。 その上で、次のような疑問を持つ。 そもそもドーピングは合理的なのか。 つまり競技力向上を本当にもたらすのか。 現在はスポーツ医学が発達し、トレーニング方法も進歩し…

魔法の薬

コメントに 「奇跡の薬、魔法の薬はない。そんな薬があったら医者は苦労しない。」 と書いた。 世間(と医者の一部)には薬に魔術的な効果を期待する傾向があるように見える。 たとえば今でも、かぜで診察に来て、「注射打ってください。」という患者さんが…

ランディスを巡る非公式情報

cyclingnews.comでランディスのドーピングを巡る非公式情報が報じられている。 Exogenous testosterone in Landis' A sample (mas.ciclismoに紹介あり)ポイントは サンプルAのT/E比は11:1と高値であった 安定同位体比質量分析装置(IRMS)によって、人工…

T/E比のテストについての詳細

cyclingnews.comにミズーリ・コロンビア大学のヒントン氏へのインタビューが掲載されている。Testosterone, epitestosterone and the doping tests以下、ポイントとなる部分。 T/E比が4:1または6:1を超えることは直ちにテストステロン摂取を意味しない。 …

フレイレ強い!

ヴァッテンフォール・サイクラシックはゴールスプリントでフレイレがツァベル、 去年優勝のポッツァートを差して優勝。 今年のフレイレは強い。 勝ち方を知っている感じだ。世界選手権も優勝候補。 ツァベルもまだまだ健在。

ラリー・キング・ショーでのランディス

CNNのラリー・キング・ショーにランディスが出演したそうだ。 Next stop for Landis, Larry King ここでランディスは、今回陽性に出た17ステージの以前に6回、 それ以後に2回テストを受けており、それはパスしている、と言っている。 そして17ステージのパフ…

話は続く

「母集団に何を取るか」、「独立した証拠」、と言った。 ランディスの疑わしさ(主観的確率?)を増す要素はこれに関連してある。 母集団にフォナックというチームを取れば、プロツール選手全体を取ったときよりも、 テストステロンを摂取している割合は高く…

ではどのくらい疑わしいのか?

もしT/E比の検査が感度、特異度ともにそこそこ高い検査だったとしよう。 仮にどちらも90%だったとする。 検査としては使いものになるレベルだ。 そのとき検査で陽性と出たとき、 真の陽性(外因性テストステロンを摂取している)である確率は? 実はこれは感…

ドーピングテストと健診

健康診断はスクリーニングテストだから、大きく網にかける必要がある。 たとえばガン検診はガンの人を見落としてはならないが、 そのために実際にはガンでない人も含めてごっそりガンの疑いをかけて、 二次検査を勧める。 二次検査は疑いを確定診断にする目…

プロツールのグランドスラム

ただし、ドーピングの。 去年のブエルタのエラス、今年のジロのバッソと来て、 もしランディスが陽性と確定すればそうなってしまう。 この3人のパフォーマンスは感動的だったが、 それがすべてドーピングに関連づけられてしまうのは悲しい。 今後、ずば抜け…

またしても悪夢?

Phonak confirms Landis positiveツール・ド・フランスのドーピングテストで陽性が出た、 というニュースがあったが、どうもそれはランディスのようだ。 17ステージのレース後のサンプルらしい。 あの神がかった走りがドーピング疑惑で台無しになるなんてこ…

真のチャンピオン

昨日のタイムトライアルでランディスがマイヨ・ジョーヌを奪還。 ペレイロ(善戦!)に1分差をつけて勝負を決めた。 今回のランディスの優勝はまったくundisputedだろう。 真のチャンピオンだ。 そしてランディスがいたおかげで今年のツール・ド・フランスは…

ツール・ド・フランス第20ステージ

ハスホフトが優勝。 プロローグを取って以降は不運なケガがあったりして尻すぼみになりかけたが、 最後のシャンゼリゼゴールで見事に締めた。 やはり素晴らしい選手だ。 今年のツールで強さを感じたのは、ランディス、ペレイロ、クネゴ、フレイレ。 クネゴが…

ツール・ド・フランス第17ステージ

最初の上りでランディスがアタック。賭に出た。勝負師だ。 ランディスが先頭集団3人に入って、ライバルたちの集団と5分差。 上りはあと3つ。逃げ続けることができるか。あと約75km。 ランディスと後続集団との差は9分。現時点では8分差をひっくり返して ラン…

今年のツールがおもしろいのは…

確かにバッソ、ウルリッヒが抜けたのは大きい。 バッソが出ていればジロ・デ・イタリアのように圧勝だったかもしれない。 それでも今日のランディスの走りや、第15ステージで大逃げのペレイロの マイヨ・ジョーヌというのは、バッソやウルリッヒの不在のせい…

今年のツール

今年のツールは直前のドーピングスキャンダルでバッソ、ウルリッヒ、ヴィノクロフ、が消えて、 混戦間違いなしの開幕だった。 しかも蓋を開けると、バルベルデ、ジューリック、サヴォルデッリと優勝候補が消え、 いよいよ大混戦。 とはいえ、昨日のラルプ・…

ということで…

総合優勝はどうなるのか。 チーム力から見て、ディスカバリーが手厚いような気がする。 ヒンカピー、サヴォルデッリ、アゼヴェドがしっかり上位につけている…。 でも、とても当たるような気がしない。 波乱はまだまだ続くだろう。

バルベルデが…

朝が心配なので一度は寝たが眠れず。 でツール第3ステージ終盤を見てしまったが…。 バルベルデが骨折でリタイアだって?!今年のツールでは冴えないボーネンがマイヨ・ジョーヌ。 何とも混沌とした展開。 おもしろい、と言ってもこのおもしろさはちょっと違…

ツール・ド・フランスプロローグ

ハスホフトが優勝。 スプリンターとはいえ、逃げ集団に入ったり、 スピードマンとしての能力もある選手。 それでもツールのタイムトライアル優勝は驚き。 ザブリスキーは残念ながら3位。CSCは大丈夫か? バルベルデはタイムトライアルが強くなかったはずだが…

ツール・ド・フランスがはじまる!

スタートリスト(出場予定選手のリスト)を見て、ウルリッヒやバッソやマンセーボが、 ヴィノクロフのチームのアスタナが消えているのを見てへこむ。でもしばらく眺めていると…あの選手もこの選手もいる! そうそうたるメンバーが目に入ってくる。 あれだけ…

Show Must Go On

マンセーボはクリーンな選手だと思っていた。 真相はどうなのだろう。 AG2Rの監督はこう言いました。「監督会議のあと、マンセーボに話をしようとホテルに帰ったら、 彼は部屋にいて、そのドアを開けると、 自ら渦中の人間であることを告白した。 そして、自…

そして誰もいなくなった…

マンセーボもヴィノクロフも不出場、ということで、 去年の総合成績2位から5位までの選手がすべて消えた。 (優勝したアームストロングは引退。しかもいまだドーピング疑惑の中にある) しかもレース前日に。 これだけ大きな犠牲を払ってなお、サイクルロー…